阪急阪神百貨店のあゆみ
世界で初めて、鉄道駅に直結した百貨店として誕生した阪急百貨店。阪神電気鉄道の事業として創業した阪神マートを前身とする阪神百貨店。鉄道会社から発祥した2つの百貨店は、2007年(平成19年)に経営統合し、株式会社阪急阪神百貨店となりました。その黎明期から現在に至るまでの歴史をご紹介します。
阪急百貨店の歴史
様々な生活文化を創り出したアイデアマン
創業者 小林一三 (1873-1957)
創業者 小林一三は、鉄道を起点とした都市開発、流通事業を一体的に進め相乗効果を上げる日本の私鉄経営モデルの原型を独自に作り上げました。沿線の地域開発により人口が増加し、その住民の需要を満たすことに商機を見い出し、鉄道業、住宅地経営の不動産業、小売業、宝塚歌劇団などで知られる興行業など、数多くの事業を興しました。 「大衆第一主義」という言葉で表される大衆の生活に密着した事業を中心に、便利で環境の良い住宅に暮らし、デパートで買い物をし、観劇を楽しみ、ゆとりある生活をする、現代に繋がる理想のライフスタイルを旺盛なサービス精神と溢れるアイデアにより創造しました。
大衆の夢をふくらませた起業家・小林一三の歩みの跡に、都市生活者の新しいライフスタイルが生まれました。「ビジネスを通して人々の暮らしを豊かにする」という創業者 小林一三のDNAは、現在の当社にも脈々と受け継がれています。
日本の百貨店に革命をもたらした方法
1925年小林一三のもと阪急電鉄株式会社(当時:阪神急行電鉄株式会社)の直営マーケット部門として阪急百貨店の前身である「阪急マーケット」が梅田に開業しました。1929年4月に世界初の鉄道ターミナルデパートとして阪急百貨店は誕生しました。当時の日本の百貨店と言えば、呉服屋発祥のものが多く、鉄道会社が直営で百貨店を経営するなどといった事例は日本国外にも無く、地下2階、地上8階という、当時では群を抜いた規模の百貨店は全国から注目をあつめました。今日、世界の鉄道ターミナル駅周辺にデパートがあることはめずらしいことではありませんが、その原点は大阪 梅田の地に誕生した阪急百貨店なのです。
その後、1947年4月阪急電鉄から独立し、株式会社阪急百貨店(現:株式会社阪急阪神百貨店)となり関西、関東の双方に店舗を構える百貨店へと成長しました。
「楽しさNo.1」の百貨店づくりへの挑戦
2005年旗艦店である阪急百貨店うめだ本店の建替え工事が始まりました。7年にわたる建て替え期間を終え 2012年にグランドオープンした阪急百貨店うめだ本店は、買い物をする場だけではなく、文化体験を楽しむ場へと変化し、お客様の暮らしを楽しく、心を豊かに、明日を元気にするというコンセプトのもと、モノではなく「生活的文化価値」、買い物ではなく「体験価値」、他人・社会の眼ではなく「自分価値」、現在価値ではなく「未来価値」、普通ではなく「独自価値」といった「新しい価値」を「楽しさ」に包んで「商品・サービス」を提供することを実現するため、4層吹き抜けの大型ビジョンを設置した「祝祭広場」や「阪急うめだホール」といった大型情報発信空間や各階売場に設けられた顧客参加型のイベント売場「コトコトステージ」などが設けられ「劇場型百貨店」としてエンターテインメントを通じて物販にナビゲートしていくという新たな百貨店の型をつくり、年間約4,500万人が訪れる日本最大級の百貨店へと成長しました。大阪 梅田の地で阪急百貨店うめだ本店は非日常の豊かさを追求し、憧れと体験、学びを提供するお客様の生活を豊かにすることができる「楽しさNo.1百貨店」をめざし挑戦し続けます。
阪神百貨店の歴史
阪神百貨店のはじまり
阪神百貨店の前身である「阪神マート」は、1933年に梅田にて開業いたしました。これは、阪神電気鉄道が駅の営業所で電球などの電気器具を販売していたことに端を発しており、電車の利用者の利便性を考慮して食料品や日用雑貨の取り扱いを始めたのが、現在の百貨店事業の始まりとなります。1939年には阪神電車の地下延長線開通に伴い、「東阪神マート」として新梅田駅の地下へと移転いたしました。
その後、1940年の春、大阪駅前改造の土地区画整理・都市計画の両事業が完成し、各交通機関の乗降客、地上・地下の通行客が目に見えて急増。そこで阪神電気鉄道は、既設の東西両マートを閉鎖し、同年5月26日、梅田阪神ビル地下1階に新しい「阪神マート」を開店しました。
マートから梅田のランドマークへ
1951年、売り場を拡張した際に「阪神百貨店」へと改称し、現在の名称となりました。その後、1957年には阪神電気鉄道株式会社より株式会社阪神百貨店として独立し、1958年3月13日、全館百貨店の営業開始。売場面積25,184㎡に増加。1963年には「大阪神ビルディング」が完成し、西日本を代表する百貨店として発展を遂げ、梅田のランドマークとしての地位を確立していきました。
阪神梅田本店のグランドオープン
2014年からは、7年半にわたる大規模な建て替え工事に着手。段階的なリニューアルを経て、2022年4月6日に全館グランドオープンを迎えました。この建て替えでは、‘’食の阪神‘’が象徴する「阪神食品館」が全面オープンし、食品フロアが大幅に強化されました。特に、人気ブランドが立ち並ぶ長さ約100mのスイーツストリートが誕生。圧倒的な品揃えを誇る生鮮売場には全国各地のこだわりの食材や通好みの珍しい食材などが並ぶ。多くのNEWショップを加えた惣菜売場や、デパ地下総菜をサッとワンストップで購入できるコンビニデリカコーナーなど、話題の売場が続々登場しました。阪神百貨店は、現在も、食の分野における新たな挑戦を続けています。
私たちの店舗と理念
関西を中心に、東京や福岡など全国に16店舗を展開しています。
同社の大きな特徴は、1つの会社が「阪急」と「阪神」という異なるブランドを運営している点です。それぞれのブランドが持つ強みや顧客層を活かし、差別化を図っています。阪急百貨店はファッションやコスメ、トレンドを意識した商品構成に強みがあります。特に、阪急うめだ本店は、日本の百貨店の中でも有数の売上を誇る旗艦店です。一方で阪神百貨店は食料品フロアに特に定評があり、阪神梅田本店の「阪神食品館」や名物の「スナックパーク」は多くの人々に親しまれています。